人口減を見据えた、商社業務の徹底的な効率化への挑戦

効果:
・年間4,400時間の業務時間削減見込
・ガバナンス(統制)の強化
・社員のキャリア開発への貢献
―担当部署
ITシステム企画担当ITシステム企画グループ
(旧:経営企画本部 BPR・DX推進室 ※2026年4月1日組織改編)
—事業内容と皆様の業務について教えてください。

T.K様: 弊社は三菱商事株式会社の100%出資子会社で、主に石油化学品を取り扱う専門商社です。国内販売のほか、輸出入や外国間貿易取引を行っています。我々が所属するBPR・DX推進室は2025年1月に新設され、全社的な業務効率化をさらに加速させる役割を担っています。
「非定型特化型AI-OCR」のバナーが目に入って
—AI-OCRの検討を始めたきっかけを教えてください。

M.I様: 当時はまだBPR・DX推進室が立ち上がる前でしたが、「全社でBPR活動を推進する」というミッションのもと、非定型帳票を読み取れるAI-OCRを探していました。

A.T様: 既に導入していたAI-OCRは固定フォーマットしか読み取れないことが課題でした。取引先ごとに注文書の形式が異なるなか、すべての設定を作ることは現実的ではなく、あらゆるフォーマットに対応できるAI-OCRを求めていました。
—リチェルカとの出会いや、第一印象を教えてください。

C.K様: 展示会でリチェルカさんとお会いしたのが最初です。実は当初、ブースに立ち寄る予定はありませんでした。他社の製品をいくつか見て回ったのですが、「非定型」と謳っていても実際はアウトソーシングだったりと、フィットするものが見つからず。諦めて帰ろうとしたところ、たまたまお声がけいただいたのがきっかけです。
A.T様: 振り返ったら「非定型特化型AI-OCR」のバナーが目に入り、野田さん(弊社FDE:Forward Deployed Engineer)にお声がけいただきました。インボイスや注文書など身近な書類でデモを見せていただき、使うイメージがすぐに湧きました。
C.K様: 色々なパターンを丁寧に見せていただき、20分ほど話し込みました(笑)
T.K様: 野田さんとの出会いがなければ、導入に至っていなかったと思います。当時はシステム選定の重要な時期で、製品はもちろん、信頼できる会社かどうかも重要なポイントでした。エンジニアである野田さんがユーザー目線で説明してくださったことが非常に大きかったですね。
5製品を検証。精度はRECERQA Scanが抜きん出ていた
—RECERQA Scanをご採用いただいた決め手を教えてください。
M.I様: 後日改めてご説明いただき、初めてRECERQA Scanを拝見しました。「これは使えるかもしれない」と感じつつも、既存のAI-OCRも触っていた分、実際の精度はまだ未知数で、とにかく早く検証したいという気持ちでした。
T.K様: 当時、5製品の検証をしました。非定型な注文書をランダムに読み込ませたところ、精度はRECERQA Scanが抜きん出ていました。画面上からプロンプトを直接変更できる使いやすさも決め手です。また、AIの専門家ではない我々にもわかりやすく説明していただける点も大きかったですね。
—初めて触った時の印象はいかがでしたか?
M.I様: 画面が直感的で迷うことはありませんでした。プロンプトを自由に記載でき、読み取り結果の加工機能も充実していたので、やりたいことが実現できる実感がありました。
注文書の読み取りから基幹システム登録までを自動化
—具体的に、どのような業務でご利用いただいているのでしょうか。
T.K様: 先ずは各社からの注文書の読み取りに利用しています。一部は既に導入していたAI-OCRとRPAの組み合わせで自動化をしていましたが、それを除いた殆どの注文書は、届いた注文書を担当者が目視で確認し、マスタを探して基幹システムに登録していました。RECERQA Scan導入後はRPAと組み合わせ、注文書の受領から基幹システムへのデータ仮登録までを自動化しています。
M.I様: 具体的には、注文書から取引先、納入先、品名、荷姿、数量等16項目をOCR取得し、商品コードや取引先コードへの置換までをRECERQA Scanで実行しています。基幹システムへの仮登録には各種値のコード変換が必要なので、その工程も含めて対応しています。
「商品名」のコード変換が最大の難関
—プロジェクトを進めるなかで、困難だったことを教えてください。
T.K様: 「商品名」のコード値への変換です。お客様ごとに商品名表記が異なり、グレードや荷姿が併記されているケースもあるため、プロンプトの工夫が必要でした。また、荷姿のように注文書によって記載の有無が異なる項目は、アウトプットのルールを定めたうえでプロンプトを作成しています。
M.I様: 注文書の内容を読み取って構造化すること自体は初期段階からできていました。しかし、基幹システムに取り込める形にするには、コード値への正確な変換や空白の制御が必要で、「文字が正しく読めればOK」とはならない点が難しかったです。
—「業務で使える形にする」ことがハードルだったと思うのですが、どのように解決されましたか?
T.K様: リチェルカさんに多くの相談をさせていただき、プロンプトのアドバイスやシステムのアップデートを重ねることで、やりたいことに近づけていきました。
M.I様: 注文書の名称と基幹システムのマスタ名称が一致しないケースも多く、マスタ整備も行いました。負荷の大きい作業でしたが、リチェルカさんが「なぜコード変換ができていないのか」を細かく分析してくださり、整理のきっかけをいただきました。
AIと人の「協働」で、ガバナンスも強化
—「AIをどこまで信じるのか」という悩みをどのように乗り越えましたか?
T.K様: 「基幹業務に100%ではないものを組み込んでいいのか」という意見は根強くありました。この意見に対しては、AIを信じる範囲と、人が確認する範囲の境界を明確にすることで解決しました。RECERQA ScanではAIとロジックを組み合わせ、読み取れなかった箇所が明確にわかる設計になっています。さらに、AIと人の協働により「業務時間の圧縮だけでなく、ガバナンスも強化される」と説明し、経営層を含めた合意形成を図りました。

導入後も期待値が上がり続けるサポート
—リチェルカへの印象はいかがでしたか?
T.K様: 導入時が期待値のピークで、その後は下がっていく…というケースが多いと思いますが、リチェルカさんはその逆で、想像以上に手厚いサポートをいただいています。
M.I様: スピード感も際立っています。相談には基本的に当日中、遅くとも翌営業日にはご対応いただいていました。たまに「来週頭までには…」と申し訳なさそうにおっしゃることもありましたが、全く問題ないですよね(笑)

年間4,400時間の削減見込。そして、キャリアのターニングポイントに
—実際の効果を教えてください。
M.I様: 年間約4,400時間の業務時間削減を見込んでいます。まずは汎用品を扱う本部からスタートし、昨年末に検証を完了、今年から本稼働に移行しています。個人的な話ですが、プロジェクト期間中に職掌転換を行いました。「新しい技術を使って会社を変える」という経験は、私のキャリアにとって大きなターニングポイントでした。
—紙でのやりとりを根本的に無くすのは難しいのでしょうか?
T.K様: EDIでの取引もありますが、お客様のご事情を踏まえると紙をゼロにするのは難しいと考えています。工場の現場でパソコンがない、作業をしながらではパソコンに触れないといった環境ではFAXが多く利用されています。お客様側の業務は変えず、受け取る側でデジタル化するという発想です。
単なるツール導入ではなく、業務改革として推進する
—最後に、今後の展望とリチェルカに期待することを教えてください。
T.K様: 拡大推進のなかで「自分で入力した方が早い」という声も予想されます。しかし、これは単なるツール導入ではなく、業務のやり方そのものを変える改革です。強い覚悟を持って推進していきます。
A.T様: 現在はRPAを介していますが、将来的にはAPI等で基幹システムとシームレスに連携させたいと考えています。辞書変換の精度向上など、裏側の仕組みづくりも含めて引き続き期待しています。
M.I様: PoCから始まり困難な時期もありましたが、リチェルカチームの熱意あるサポートのおかげでここまで来られました。これで終わりではなく、ここからが本番です。引き続き、良きパートナーとして伴走してください。

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